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雨柳堂夢咄

ソノラマコミック文庫 其ノ一~其ノ四  波津彬子

『お客様 物の霊性というのをお信じになりますか?』

とてもとてもとても大好きなお話。
N嬢に借りて読んでいたのですが、今回Y嬢に廻してあげてーとのことで、再び(みたび)私の手元に回ってきました。そんなわけでまた読み返す私。あると必ず読んでしまうお話。何度読んでも飽きない、というか本当に好きだなぁとしみじみしてしまう。
『ネムキ』にて現在も連載中のシリーズですが、初めてN嬢に借りた時は、絵の感じや話の時代から、なんとなく既に連載の終わった名作、みたいな感じがしていたので、まだ続いてると知ったときは驚きました。同時に嬉しかったけど。
"器物百年を経て化して精霊を得てより人の心を誑かす"の言葉通り、古いものには魂が宿ると思っています。物にも魂がある、心がある、という考え方は本当に好きで、好きというよりも当たり前のように信じています。だからこそ、どんなものでも扱う時には大切に、大事に使わないとという気持ちがあり、たまに周りから「物持ちがいいね」と言われるのが私の密かな自慢なのですが、それには少なからずこの考えが根付いているからだと思っています。なかなかものを捨てられないのもこれが原因かもしれないなと思いつつ、それはただ単に自分が貧乏性なだけなんだろうと思いますが(苦笑)
そういうこともあって、『物』が人の形(あるいは別の形)をとって現れ、会話したり事件を起こしたり、という話はもともと好きで、『物』が自分の意思通りに動くというのは見ているだけでわくわくします。
『物』に込められた思いが形となって表れ、それが中心となって人と人とのつながりが出来ていくという、このシリーズの根本のテーマがとても好きです。その結果が良いものか悪いものかは、当人達にしか分からない、けれど想いは昇華される。ほっとするような、安心感をくれるお話。
これとは別の話で出てきたのですが、『物』は使われたいという使役の業を持って生まれてくるのだそうです。考えてみれば、どんなものでも確かにその通りで、皿にしろ着物にしろ、始めは使われるために生まれてくる道具なわけです。人間が人と繋がりたい、生きた証しを残したいと思うように、道具が、使われたい、役に立ちたいと思うとしても不思議ではないように思われます。しかし、作中で青二郎が言ったように、『時代はいつだとか、誰が作ったとか、肝心の"物"は見ずにそんな事ばかり見る人間が多い』ため、道具としては良いものでもぞんざいに扱われたり、必要以上に丁寧に扱われたあげく蔵の中から出てこないものも多いのかもしれません。『誰々が作った皿』という以前に、単純にそれはお皿であるのに。この青二郎の言葉は、ヨーロッパ旅行中など美術館を巡っているときなども、ずっと感じていた事なので自分にとっても耳が痛く、同時に強くうなずいてしまう一言でした。絵画などは『使われる』のとはまた少し異なるのでちょっと違うかもしれませんが、あてはまるところがあるなぁと思ったので。その作品という『物』を見ないで作者や年代ばかり気にしているというのは、やはりその作品に対しても失礼に当たると思うのです。自分が良い、と思ったのであれば、それがどんな人が作ったのであろうと関係ないはずなのに。…うーん、月並みな言葉しか出てこないのが辛いところです。
好きな話としては、『夜の子供』『秋草闇』『橋姫』『籠の中の鳥』辺りですかね。どれも本当に好きなのですが。『京介氏の災難』とかも好きですよ。コミカルな感じで。珠鏡さま綺麗だし!(爆)『まったく風邪も引けないな』ていう蓮も可愛い(笑)てか蓮いいですよね(突然)美人だし、素敵な人物。本当謎めいていて、狐の子だと言われても納得してしまう(安部清明か) この話の魅力の一つ。釉月や青二郎の関係も気になりますね。出会うことができるのか、出会ったらどのように話が進展していくのか、気になります。

N嬢が文庫版で集めているので、今回は4巻までですが、実際にはA5版とかでもう10巻くらい出てるんですよね?あー続きが早く読みたい!文庫版もどんどん出してくださいよ!!待ってます。
祖父母の家の離れには、ほこりをかぶったお皿や着物や本なんかがあるんだそう。お金持ちだった時に色々買ったものらしいけど、私はほとんど見たことがありません。化けて出る前に、私も整理を手伝いにいこうかな。
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  • 雨柳堂夢咄波津 彬子朝日ソノラマ 2002-06by G-Tools 今更書くのもなんですが、私はマンガ好きです。先日、まんが家ファンサイトの掲示板で「新たに読む良いマンガを教えて下さい」と書いたところ、いろいろ教えていただきました。早くお礼を書くべきところなんですが…大
  • 2005.06.28 (Tue) 21:50 | 「能楽の淵」管理人日記