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カルデッド

JACROW
7/27 19:00 @ OFF OFF シアター

「話を聞かせてもらえませんか」

短編4話構成。どの話も構成やテンポがよく、120分を感じさせない。音楽もよかった。タイトルコールの仕方が秀逸。
幕間は薄闇の中、スーツ姿の役者さん達が舞台美術をセットする。
舞台美術の積み木のような無機質な箱が机になったりソファになったり洞窟になったり。面白かったし素敵だった。
「肩の力を抜かずに」ということだったけれど、1⇒4話の順にどんどん面白くなっていったので(というか私的な好みになった)、緊張感と集中力を持って見れたと思います。
OFF OFF シアターで対面座席って新鮮だったなぁ。
せっかくなのでそれぞれひとこと感想。

第1話「甘えない蟻 Another Ver.」
 自殺者の遺族の話。なんというか、たまらなくイライラした。それぞれ自分のせいかも、と思いつつ自責の念に堪えられず他者を責める。誰に責任があるわけでもないことはきっと全員わかっている。そのもどかしさと悔しさがわかるだけに見てるのが辛くていらいらした感じ。
最後のスクリーンセーバーが映った瞬間、照明が変化したように感じて目線がいった。のですぐ気づきました。その意味では暗すぎる照明は効果あったと思いますが、やっぱり表情が見えなかったりするのは観る側は若干ストレスですね。
大震災を根底に描かれたのは違和感…というか私自身がまだ受け入れられない。

第2話「スーサイドキャット」
 自殺者の動機の話。結局、先生に見せつけるために死んだの?原因がいじめではないらしい、ことは推測されるけれど、それだけで死ぬには弱い気がする…から、やっぱり事故なのかな。生徒が自殺と思われるとまず真っ先にいじめが疑われる現代社会、どうなんだ、という問題提起も感じられました。にしても先生駄目なやつだ。生徒思いのいい先生っぽいのに。生徒に手出したらあかん。

第3話「リグラー2013」
 自殺者の加害者の話。課長がいったん出て行くところでようやく気付いて、目の前が開けたようでした。本田だけなぜマイムなのか、鈴木たちはなぜ本田を無視するのかちゃんと分かって面白かった。こういう見せ方は本当演劇的手法ですね。うまく会話を絡ませて実はその場にいないひとを描く。映像ではやりにくい。
どこまでも本田の自殺を受け入れられない、理解しようとしない。いつまでも囚われている。自分が原因であるとどこかでわかっているからだろうけれど、自分が他者の死にかかわっているなんて受け止められない。だから生きていることにする。脳の不思議。怖いけど、ありえそうな話でぞっとする。

第4話「鳥なき里に飛べ」
 自殺(希望)者と自殺(未遂)者の話。最後の救いのある話でよかった。オチは読めるし、くすっと笑える場面すらあり、安心して観てられる。とはいえ(まさに)必死な様子の話しかけ方は、滑稽にすら映るのがむしろリアリティがあって身につまされる。話を聞いてもらえること。受け入れてもらえること。それだけで、少しでも生きようと思える。緒方さんの明るさもうよかった。舌たらず(?)なしゃべり方、何言ってるか半分くらいしかわからなかった(笑)聾唖の方のしゃべり方かと思ったのですが、特に耳が聞こえない設定ではないようでしたね(じゃないと隠れて聞いてることはできないよね)。きっとあのしゃべり方で生き辛いこともあっただろうと想像させられ、それでも明るく説得するのは救いがある。人間て単純で弱くて強いですね。

役者さんもみなさん芸達者でお上手な方たちで。熊野善啓さんは前から思ってたけど声優のような声の出し方だなぁと思う。聞きやすくて好きです。そしてなんだろう、シャツが…サイズいつも大きくないですか?(笑)首とか手足とか細いからなんでしょうか、なんかいつもぶかぶかに見える…特に首回り。猫背っぽかったからかなぁ(笑)廿浦裕介さん、髪型とひげがいままで印象なかったので最初気付きませんでした。お父さんの役も、説得する役もとてもよかった。特に説得する男はためらいと必死さとが滑稽なほどですごい好きでした。狩野和馬さんの課長のいやらしさもすごかった。素敵です。谷仲恵輔さんの存在感はやはりすごいんですね。幽霊(?)とか現実味がありました。

(2013/7/30記載)
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